10年かけて生まれる一杯のごはん
2026年01月14日(水)晴れ
水曜日ですが、今日は座学の日です。
作物育種の講義で、埼玉県の水稲育種の取り組みについて学びました。

埼玉の稲育種は、近年の猛暑を背景に高温耐性と病害虫抵抗性を最重要テーマとして進められています。
新品種は約8万個体から選抜され、完成までにおよそ10年。
成功率は0.002%という、気の遠くなる世界です。
過去には「武蔵黄金」がしま葉枯病を克服し、近年は
彩のかがやき → 彩のきずな → 彩のえみ
と、気候変動に対応する形で主力品種が移り変わってきました。
DNAマーカーなど先端技術の導入で育種は進化する一方、
種子生産を担う農家の高齢化という課題も抱えています。
昨今、米不足や価格高騰などでお米が話題になることが増えていますが、
こうした地道な育種の積み重ねを知ると、
何気なく食べている一杯のごはんが、長い年月と多くの人の手によって
支えられていることを実感します。
価格だけでなく、その背景にある時間と努力にも目を向けたい。
そんなことを考えさせられた一日でした。

